名盤まとめブログ2

邦楽&洋楽問わずひたすら名盤を紹介していくブログです。サブスクにないアルバムも紹介するので、少しでも需要になれば幸いです。

【サブスクにないアルバム紹介】東京オオカミ(2024) - 頭腦警察

頭脳警察の最後のオリジナルアルバム。この作品は2021年にレコーディングされていますが、PANTAは2023年7月7日に死去しているので、本当に奇跡と呼べるアルバムとなっています。

ジャンル:ロック

オススメ度:★★★★★

2021年に肺がんのため余命1年を宣告されたPANTA。しかし、その逆境に負けずメンバーを急遽集めレコーディングされ完成したのが本作です。

PANTAの人生観と今までの経験が反映されたような歌詞が魅力。そこにハードで硬派なロックが合わさり、まさに有終の美を飾るに相応しい名盤となっています。

ハイライトは「東京オオカミ」、「雨ざらしの文明」、「宝石箱」、「時代はサーカスの象に乗って」、「絶景かな」等です。

元々アンダーグラウンドシーンからスタートした頭脳警察が日本のロックシーンに大きく影響を与え、このような有終の美を飾れたことに深い感動を感じています。何かを成し遂げるためには、続けることや情熱を持ち続けることが大切であると実感することができる作品であると言えます。

 

【トラックリスト】

1. 東京オオカミ

2. タンゴ・グラチア

3. RUNNING IN 6DAYS

4. 雨ざらしの文明

5. ソンムの原に

6. ドライブ

7. 風の向こうに

8. 宝石箱

9. 海を渡る蝶

10. 時代はサーカスの象に乗って

11. 冬の七夕

12. 絶景かな

 

東京オオカミ

 

【音楽アルバム紹介】Sunkissed(2002) - Guitar (Michael Lückner)

ドイツの電子音楽家ミハエル・ルックナーによるソロ・プロジェクト、Guitarの1stアルバム。

ジャンル:エレクトロニカ/シューゲイザー

オススメ度:★★★★☆

エレクトロニカシューゲイザーをクロスオーバーさせた作品であり、シューゲイザー特有の浮遊感あるギターとループするビートが特徴。ヴォーカルを務めるのは日本人のアヤコ・コバヤシという人物であり、囁くような歌唱はマイ・ヴラッディ・ヴァレンタインからの影響を多分に感じることができます。

ハイライトはアルバムタイトルとなった「sunkissed」、大音量のギターとブレイクビーツが印象的な「house full of time」と「feel flows free」、ポップで可憐な「see sea, bee and me」と「how so bright of universe」です。

【トラックリスト】

1. sunkissed

2. house full of time

3. see sea, bee and me

4. feel flows free

5. hot sun trail

6. how so bright of universe

7. melt

8. see sea, bee and minimal me

 

sunkissed

 

house full of time

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【サブスクにないアルバム紹介】SUPER EXCITED(2020) - ペトロールズ

日本のスリーピースロックバンド、ペトロールズのライブアルバム。

トロールズのメンバー以下の通り。

長岡亮介(ボーカル、ギター)

三浦淳悟(ベース、コーラス)

河村俊秀(ドラムス、コーラス)

長岡亮介東京事変のギタリストとしても活躍する人物です。

ジャンル:オルタナティブ・ロック

オススメ度:★★★★★

オシャレでクールなサウンドと楽曲を盛り上げるコーラスが特徴。リズムを刻むように奏でられるギターとその隙間を埋めるように展開されるコーラスが印象的でとても心地よい演奏に仕上がっています。

全曲素晴らしい演奏ですが、特に「Fuel」と「雨」の演奏は鳥肌もの。このライブは"謝謝(シェイシェイ)"の挨拶を頻繁に発言していることから、中華圏でのライブだと言われています。

トロールズはライヴを中心に活動し、コアなファンを集めてきましたが、悲しいことに2024年11月にドラムの川村俊秀氏が急逝してしまいます。

【トラックリスト】

1.Fuel

2.シェイプ

3.ないものねだり

4.誰

5.アンバー

6.Not in service

7.ホロウェイ

8.Talassa

9.止まれ見よ

10.雨

11.Profile

12.表現

13.KAMONE

 

ライブver.ではなく、オリジナルアルバム収録のスタジオver.です。ライブver.はギターソロが際立っていてカッコいいのでぜひ聴いてみて下さいね。

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【サブスクにないアルバム紹介】マザー・スカイ=きみは悲しみの青い空をひとりで飛べるか=(1976) - 森田童子

日本の女性シンガーソングライター、森田童子の2ndアルバム。

アルバムのキャッチコピーは「やさしさで包装した青春と云う名の凶器を、いま孤独な君に送ります。」 

ジャンル:ポップス/フォーク

オススメ度:★★★★☆

森田童子は芸名であり、本名は現在も非公開。実生活や家族についても語らず、非常に謎の多いシンガーです。

作風は言ってしまえば歌謡曲なんですが、物悲しい曲調と孤独や苦悩をテーマとした内省的な歌詞が特徴であり、明るい曲は一切ありません。

ドラマ"高校教師"の主題歌に「ぼくたちの失敗」が起用されたことにより森田童子は一躍注目を浴びます。しかしながら、既に本人は活動を休止していたこともあり、取材に応じず表舞台に現れることを拒絶しました。

ハイライトは「僕たちの失敗」、「伝書鳩」、「逆光線」、「今日は奇蹟の朝です」等です。トラック9とトラック10はJ・A・シーザーが編曲を担当しており、趣が違った作風となっています。

 

【トラックリスト】

1. ぼくたちの失敗

2. ぼくと観光バスに乗ってみませんか

3. 伝書鳩

4. 逆光線

5. ピラビタール

6. 海を見たいと思った

7. 男のくせに泣いてくれた

8. ニューヨークからの手紙

9. 春爛漫

10. 今日は奇蹟の朝です

 

ぼくたちの失敗

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【サブスクにないアルバム紹介】日本国憲法〈平和・自由・愛〉(1971) - 羅生門

羅生門は1970年代に存在したバンド。ザ・ハプニングス・フォーとしても活動中であったぺぺ吉弘が、ザ・ハーフ・ブリードに在籍していたボーカリストのポール・リー(ポール湯川)を誘い結成されました。

ジャンル:ロック

オススメ度:★★★☆☆

クニ河内が編曲を手掛け、日本国憲法をそのままロックの歌詞にして歌った作品。ブラス・ロック/ソフト・ロックをベースとした堅実かつ丁寧な演奏に仕上がっており好印象。

どうしても歌詞に引っ張られ、ロックとして聴くにはイマイチ盛り上がらないですが、コンセプトアルバムとしては初期の作品であり、邦楽史に残る珍品として面白いアルバムです。

 

【トラックリスト】

1 第一章 天皇

2 第二章 戦争の放棄

3 第三章 国民の権利及び義務

4 第四章 国会

5 第五章 内閣

6 第六章 司法

7 第七章 財政

8 第八章 地方自治

9 第九章 改正

10 第十章 最高法規

 

第一章 天皇〜第二章 戦争の放棄〜第三章 国民の権利及び義務(途中まで)

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【サブスクにないアルバム紹介】犬は吠えるがキャラバンは進む(1993) - 小沢健二

フリッパーズ・ギターで活躍した小沢健二のソロ初作品。アルバムタイトルは中東アジアのことわざの一つであり、「進行を阻むほどの力が働こうとも、人生や自分のやるべきことは続いてゆく」という意味だそうです。これは自分が犬になった場合でも、キャラバンになった場合でも同じだと氏は語っています。

ジャンル:ロック/ソフト・ロック

オススメ度:★★★★★

フリッパーズ・ギターで見られた渋谷系と呼ばれるサウンドとは異なり、落ち着いた雰囲気が特徴。内省的な歌詞が特徴であり、時間の経過や前向きになろうとする姿勢が歌詞から読み取ることができます。

本作は何回か再発されていますが、小沢健二の意向によりサブスク等の音楽配信は一切されていません。一度再発された際に『dogs』と改題されて発売されたことから、小沢健二は"犬"という言葉にこだわっていたことが分かります。

ハイライトは「昨日と今日」、「天気読み」、「天使たちのシーン」、「ローラー・スケートパーク」です。

【トラックリスト】

1. 昨日と今日

2. 天気読み 

3. 暗闇から手を伸ばせ 

4. 地上の夜

5. 向日葵はゆれるまま

6. カウボーイ疾走

7. 天使たちのシーン

8. ローラースケート・パーク

 

天使たちのシーン

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【ハートに火をつけて】The Doors(1967) - The Doors

ジム・モリソンがヴォーカルを務めるアメリカのロックバンド、ドアーズの1stアルバム。

ジャンル:ロック/サイケデリック・ロック

オススメ度:★★★★★👑

難解で文学的な歌詞、トリップしたようなメロディの楽曲、そしてジム・モリソンの妖艶なヴォーカルが魅力の作品。歌詞、メロディ、曲構成と全てにおいて斬新であり、1960年代の作品の中でも特筆すべき傑作であるといえます。

ハイライトは「Break on Through (To the Other Side)」、「Soul Kitchen」、「Crystal Ships」、「Light My Fire」、「Back Door Man」です。

アルバムの最終楽曲「The End」はドアーズを代表する楽曲であり、ベトナム戦争を題材とした映画『地獄の黙示録』で使用されたことでも有名です。

【トラックリスト】

1. Break on Through (To the Other Side)

2. Soul Kitchen

3. Crystal Ships

4. Twentieth Century Fox

5. Whisky bar(Alabama Song)

6. Light My Fire

7. Back Door Man

8. End of the Night

9. Take it as it Comes

10. The End

 

Light My Fire

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The End

【和訳】

これで終わりだ

美しい友よ

これでおしまいだ

たった一人の友よ

 

僕達の入念な計画も終わり

残っていた全ても終わり

安全も驚きもない

もう二度と君の目をみることはないだろう

 

どうなるか想像できるだろうか?

とても無制限で自由

切望しているんだ

絶望的な地で

見知らぬ人が手を差し伸べてくれることを

 

ローマの苦痛の荒野で道に迷い

子供達は皆狂う

夏の雨を待っている

 

町外れには危険が溢れかえる

キングスハイウェイに乗るんだ

金鉱山内の奇妙な光景

ハイウェイを西に進んで

曲がりくねった道を進み

古い湖へ

蛇のような道は長い、7マイル

蛇の道を進んで

彼は年老いていて、肌が冷たい

西に向かうのが一番だ

西へ向かえ

ここに来て、後は僕達がやる

青いバスが僕達を呼んでいる

青いバスが僕達を呼んでいる

運転手、どこに僕達を連れて行くんだ?

 

人殺しは夜明け前に目を覚まし

ブーツを履く

古いギャラリーから仮面を取り出し

廊下を歩き続けた

彼は妹がいる部屋に入り

それから兄を訪ねる

廊下を歩き続け、そしてドアの前まで来た

中を覗きこう訊ねた

"父さん?"

"そうだ、息子よ"

"あなたを殺したいんだ"

"母さん、したいんだ…"

 

来るんだベイビー、やってやろう

そして青いバスの後ろ側で会おう

青色の絨毯を敷いて、青いバスに乗って

 

これで終わりだ

美しい友よ

これで終わりなんだ

たった一人の友よ

君を自由にすることは辛いことだ

でも君は決して僕にはついてこないだろう

笑い声と優しい嘘の終わり

死のうとした夜の終焉

これで終わり