
日本のジャズトランペット奏者、沖至の2ndアルバム。本作の演奏メンバーは田中保積(ドラム)、沖至(トランペット)、翠川敬基(ベース)によるトリオ編成。
ジャンル:ジャズ/フリー・ジャズ
オススメ度:★★★★☆
沖至は富樫雅彦クインテット、富樫/佐藤允彦による『ESSG』に参加するなど、富樫雅彦のフリー・ジャズ手法に強い影響を受けた人物。
アルバムタイトルの『殺人教室』は1955年のアメリカ映画『暴力教室』が元ネタ。この映画では不良たちが集う高校の教師が自慢のジャズレコードを生徒に聴かせようとするシーンがあります。しかし、その名盤レコードたちは生徒たちの手によって叩き割られ、窓から投げ捨てられてしまいます。実際に割られたレコードはジェリー・ロール・モートン等の重要な作品であり、このシーンはジャズファンにとって衝撃的となりました。
沖至は「暴力教室を超えるには、殺人教室しかない」と言って自身のアルバムタイトルに採用します。これは彼の挑戦精神と前衛精神を反映したタイトルでもあったことから、フリー・ジャズ的な演奏となります。
トラック1の「水との対話」ではバケツに満たした水にトランペットを出し入れしてミュートをかけたり、トライアングル等も水に浸しながら叩くなど実験的な内容。トラック2の「図形的発展」は沖が図形楽譜をイメージして、自由な即興演奏を展開。トラック3の「空間の飛翔」は蝶のコレクターであった沖が蝶の飛翔をイメージしたダイナミックな作品となっています。
【トラックリスト】
1. 水との対話“Aporia"
2. 図形的発展“Spectral"
3. 空間の飛翔“Papilio"
4. 永遠の詩“Eternal Lyric"
水との対話“Aporia"